【相続コラム】相続増税カウントダウン


71W5XYhJCjL.jpg日経ヴェリタス 2014年11月30日号
「相続増税カウントダウン」


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記事Pick up! 増税より大変?税理士・FPが見た相続トラブル

(記事は日経ヴェリタスの誌面から抜粋しています)

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争族回避へ遺言が得策

家族構成や財産規模によって相続のあり方はまちまちだが、腕利きの税理士やファイナンシャルプランナー(FP)によると、発生しやすいトラブルにはいくつかのパターンがあるという。
こういう時、あなたならどうする?。

(1)「兄さんが実家の不動産を継ぐなら、現金をくれよ」

相続財産が不動産のみで、売却の予定がない場合、兄弟間で平等に分けるのは難しい。
不動産を相続する人が現金を他の相続人に渡せれば問題は起きないが、常に手持ちがあるわけではない。
不動産を相続する可能性が高いなら「住宅ローンの繰り上げ返済を控えるなどして手元に必要資金を持っておくべき」と、税理士法人アーク&パートナーズの内藤克代表は勧める。
親の介護を誰が担ったのかという点も争点になりやすい。
親の財産維持に貢献したと認められれば遺産を多めに受け取れるが、病院への送迎などだけでは認められない可能性が高い。
介護した子供は不満を募らすことになる。
親の援助で海外留学をさせてもらったなど「待遇の差」も分割協議の妨げとなる恐れがある。
不毛な“争族”を避けるには親が遺言を残すのが得策だ。
 


(2)「おやじに隠し子がいたなんて・・・」
親が亡くなった後になって初めて予想外の相続人が現れるケースもある。
認知した婚外子の存在を知らせぬまま亡くなると、倫理上のトラブルだけでなく分割協議でも火種となる。いな結婚していない男女間に生まれた婚外子は嫡出子と同じ法定相続人だ。
かつては権利に格差があったが、昨年末の民法改正で解消された。
法定相続人の人数を確定するために、戸籍謄本を取り寄せることは欠かせない。
養子も実子も同じ法定相続人のため、節税策として養子縁組を結ぶ富裕層も多い。
実子がいる場合は1人、実子がいない場合は2人まで養子を法定相続人にカウントできる。
ただ、基礎控除を増やそうとして孫を養子にする場合、すべての相続人に知られておかないと協議の際にもめることになる。

(3)「借金なんて聞いてないよ」
相続するのは財産だけでなく、借金も含まれる。
額が大きい場合は、財産・借金を一切受け継がない「相続放棄」を裁判所に申し立てるのが有効だが、期限は死去後3か月以内。
死去後10か月間の相続税の申告義務期限に比べて短いため、注意が必要だ。
家族に知らせぬまま連帯保証人となり、「3か月が経過した後に取り立てが来て初めて発覚する例はよくある」(FPの村田弘子氏)

(4)「あの時、母さんだけでなく俺も相続していたら・・・」
父親が先に亡くなる「1次相続」だけを考えて節税対策を練ると、母親も亡くなった際の「2次相続」で負担が増えてしまうことがある。
1次相続では、配偶者控除を使い遺産をすべて母親が相続するのが一見合理的だが、これは課税のタイミングを2次相続に先送りしているだけ。
「不動産は子供、残された親は金融資産を相続したうえで子供に生前贈与すれば、全体の負担は減る」(すばる会計事務所)

(5)「悪いけどお金は返しておくれ」

生前贈与などの相続対策は有効だが、やり過ぎは弊害を招く。
相続財産を減らすために110万円の暦年贈与や教育資金贈与を活用する例は一般的になっているが、「やり過ぎて生活に困窮し、子供に助けてもらうのでは本末転倒」(すばる会計事務所の川島紀之資産税部部長)。贈与の前に、今後の生活や趣味にどれくらい資金が必要なのかを計算しておくとよさそうだ。
生命保険を使った相続対策にも注意が必要。
非課税枠は法定相続人1人当たり500万円で、例えば配偶者と子供2人が相続人なら1500万円だ。
死亡保障が2000万円の保険の1つ入っていれば枠を使い切ってしまう。
追加で保険に加入するのは、相続対策としては全く意味がない。